柿を剥き始めると、凛太郎が生唾を飲みこむ音をさせながら熱い視線を送ってくる。買った柿(5個100円といううれしい価格)、いただいた柿と柿が途切れることなくデザートとして食卓にのせられる幸せ。果物は猫的財政では贅沢に分類されているので、るんるんと至上の喜びの毎日なのである
雪纖瘦。
凛太郎の熱い視線にも応えるべく、小さく切った柿を少し皿にのせてやると、私が口に入れる前にたいらげてしまう。凛と目を合わせ「美味しいなー」と言う時の幸せ。美味しいものを分かち合える喜びというのが私はかなり好きだ。美味しいというのは理屈ではないから。口が嬉しい、カラダが嬉しい、心が嬉しい。凛太郎と美味しいものを分かち合える時間が好きだ。
いつもは何でも少ししか貰えない凛太郎だが、柿だけはかなりふんだんに与えられている。それも母猫の勝手ではあるのだが、熟す前の固い柿のうちに口に入れてしまいたいという卑しさのせいだ。常に美味しいものを満腹までは食べさせてもらえない凛太郎だが、柿だけは勝手にご馳走様をするようになり、もういらんと、食べ終わったらそそくさと炬燵にもぐりこんで行く
修護精華液 。
もういらないのかなと思っていたら、まだ食べ続けている私の膝の上に乗ってきて、もうちょっと頂戴ということになる。こういうことが何度か続いたので、はたと思い浮かんだのだが、小さな凛太郎には少量の柿が即効でカラダを冷やすのではないだろうか。炬燵でカラダを暖めて、暖まったら、また食べたいということなのではないだろうかと。
凛太郎はサツマイモも大好きだが、こちらは、かなりの量を与えても炬燵に入ろうともせず、「もっとくれー」といつまでも熱い視線を送りつづけている
旅行社 自由行。